最近では、YouTubeの動画編集の需要が高まるなかで、これから動画編集ソフトの購入を検討している方も多いでしょう。動画編集ソフトのなかでも、特にFinal Cut Pro XとPremiere Proのユーザーが多く、どちらを選ぶか迷う方は価格や機能を比較してから選ぶと決めやすくなります。

そこで本記事では、Final Cut Pro XとPremiere Proの違いについて価格と機能の面で比較しながら紹介します。また、どちらかで迷ったら選ぶときのポイントも参考にしてみてください。

Final Cut ProとPremiere Proの購入方法を比較

どちらのソフトを選べばいいのか迷う方は、価格で決めることも1つの方法です。Final Cut ProとPremiere Proの価格を比較してみましょう。

Final Cut Pro Xの購入方法

Final Cut Pro Xは、2022年11月の時点でAppleストアにて48,800円(税込)で販売されています。買い切りで購入できるため、一度購入すれば永久的に使用できます。サブスクリプションではないため、他の動画編集ソフトに興味を持つと新しく買い替えなければなりません。サブスクリプションのソフトが多く登場しているなかで、買い切りタイプのソフトは少数派です。

しかし、Final Cut Pro Xは定期的に自動更新が行われるため、常に最新の状態で使えるメリットがあります。購入完了したらすぐにダウンロードして使えるので、今すぐに動画編集を始めたい人におすすめです。ただし、Final Cut Pro XはMac BookのOSでしか使えないため、WindowsのOSの方は対象外になります。

Premiere Proの購入方法

Premiere Proは、Adobe社が提供するサブスクリプションタイプの動画編集ソフトです。最短1カ月単位で解約が可能なので、試しに使ってみたい方におすすめです。Premiere Proの料金プランには、月々プラン、月払いの年間プラン、一括払いの年間プランがあります。1契約で2台のPCで利用できる点も魅力の1つです。

また、「コンプリートプラン」を選ぶと複数のAdobeソフトを無制限に利用できます。Premiere Pro単体の値段よりも高額になりますが、普段からクリエイティブな制作をする方にとってはお得なプランです。購入する際は、Adobeアカウントの作成を行い、手続きを済ませてダウンロードします。

Final Cut ProとPremiere Proの機能を比較

次にFinal Cut ProとPremiere Proの機能を比較してみましょう。

Final Cut Pro Xの機能

Final Cut Pro Xには、映画やミュージックビデオのようなクオリティの高い動画編集が可能なので、実際にプロも使っていることから便利で機能性の高い要素が備えられています。Final Cut Pro Xを編集できるMac Bookのメモリは、4~8GBのRAMが推奨されています。Mac Book専用で開発されたソフトなので、画面のフリーズを起こすことなく、処理速度の早い動画編集が可能です。

Final Cut Pro Xは、ハリウッド映画やドラマでも使用されているため、映像業界に携わるプロたちの間で信頼されています。また、Air Dropを経由してデータを送信できるため、面倒な工程を踏まずにiPhoneで撮影した動画をFinal Cut Pro Xで編集できます。また、Final Cut Pro Xのデフォルト機能を使用すると、解像度を落とすことなく、YouTubeに投稿ができるので、高画質を維持した状態で書き出しが可能になります。動画内で動く被写体に対して、自動追従機能でモザイクをかけられるため、プライバシーの保護にも役立ちます。

Premiere Proの機能

Premiere Proは、Final Cut Proに比べると、エフェクトや字幕などの機能面に優れています。Final Cut Proにはできないクリエイティブを実現できるため、動画編集を本業にしているプロにとっては使いやすいでしょう。また、無料で自動アップデートを行うため、最新の状態でソフトを使えるメリットがあります。

また、他のAdobeソフトとの連携が可能なので、完全にオリジナルのテロップを作れることも特長の1つです。高品質で高機能のAdobeソフトで生み出したクリエイティブを動画編集に組み込めるソフトは珍しいでしょう。毎月の料金以上の機能を使いこなせる方であれば、Premiere Pro一択です。

Final Cut Pro XとPremiere Proを選ぶときのポイント

Final Cut ProとPremiere Proを選ぶときのポイントを紹介します。

使いやすさで決める

Premiere Proは、Final Cut Pro XのようにOSが限定されていません。また、他のAdobeソフトとの連携が可能なので、PhotoShopやIllustratorで制作したクリエイティブにより、動画の演出を多様にできます。さらに、動画編集を仕事にしたい方は、異なるOS同士であっても編集データを渡せるメリットがあります。Premiere Proのユーザーが多いことから、Final Cut Proよりも使い方に関する情報量が多い傾向があります。

一方でFinal Cut Pro Xは、直観的な操作ができるため、スムーズに作業が進められるでしょう。対応OSは、Macのみですが、Apple製品のユーザーにとっては見慣れたインターフェースで使いやすく、感じるかもしれません。もちろんPremiere Proと同等の機能が使えるため、クオリティの高い動画制作ができます。Final Cut Pro Xには、プラグインをインストールできるので、タイトルやテロップ、背景のデザインを一味違うものに変えたいときに使えます。

料金プランで決める

前半で紹介したとおり、Premiere ProとFinal Cut Pro Xでは料金プランが異なります。Final Cut Pro Xは、長期的に使用する方でコストを抑えて購入したい場合におすすめです。Premiere Proは、複数のAdobe製品と連携しながら使用したい方に向いているため、本業や副業で使いたい人におすすめです。

また、Final Cut Pro Xでは、学生・教職員・保護者向けに販売されている「pro appバンドル」があり、動画編集で使える便利なソフトを含めて5つのセットで買い切れます。さらに、通常の価格よりも安価で購入できるので、Final Cut Pro Xを単体で購入するよりも低コストです。学生のときに購入した方は、学校を卒業しても引き続き同じ価格で使えるメリットがあります。

まとめ

本記事では、Final Cut Pro XとPremiere Proの違いについて紹介しました。どちらも機能性と操作性のいい動画編集ソフトで、有名なYouTuberやプロの人も使用しています。2つの違いは、機能と料金プランですが、どちらも仕事で使うときに便利なので、自分の予算に合わせて選ぶといいでしょう。

動画編集ソフトを選ぶのに迷う場合は、最短1ヵ月で解約ができるPremiere Pro、もしくは90日間の無料体験ができるFinal Cut Pro Xで十分に機能を知ったうえで選びやすくなります。どちらも初期費用を抑えながら使えるので、一度体験してから本格的に購入を検討しましょう。