近年、SNSのユーザーが増えたことで多くの企業では、WEBマーケティングを初めとするコンテンツマーケティングの需要が増加傾向にあります。一方で、これからコンテンツを活用したビジネス化を検討している企業のなかには以下のような声も。

「WEBマーケティング代行にどのくらいの費用が必要?」

「代行業者の費用相場が知りたい」

「安すぎる代行業者に依頼しても大丈夫?」

実際に自社でWEBマーケティングを行うも、成果につながらないケースが多いようです。そこで本記事では、WEBマーケティング代行にかかる費用と料金相場について紹介します。最後まで読んで頂くことで具体的なイメージが膨らむでしょう。

WEBマーケティング代行にかかる費用と料金相場

10万円以下・コンテンツ制作・毎月の制作本数は2〜3本・定期的な投稿
10~30万円・コンテンツ制作・CMSの導入支援、公開作業のレクチャー・ツールを利用した簡易的な分析・SEO分析を踏まえた戦略立案、キーワード選定
30~50万円・コンテンツ制作・アクセス解析、SEO分析・競合調査に基づいた戦略構築、提案・サポート、メンテナンス
50万円以上・WEBマーケティングに関連する業務全体・戦略的コンサルティング

上記の表のとおり、料金によってサービスの内容も異なります。月額制の固定費用なので、年間に換算すると膨大な費用がかかりますが、運用したいコンテンツの内容によって外注費用も変わります。コンテンツ制作は最低限ありますが、ツールの導入や分析、コンサルティングなどの有無によって費用が高くなるようです。それぞれの料金相場ごとに具体的なサービスについて紹介します。

10万円以下

一番安いプランで代行を依頼したときに、コンテンツ制作や定期的な投稿のみ請け負っているパターンが多いようです。ただし、戦略立案や効果測定は自社で行う必要があります。コンテンツ制作は時間がかかる作業なので、社内に担当者が不足している場合に代行することがおすすめです。

運用したいコンテンツにこだわりを追求すると費用も高くなるため、依頼する前に何を外注するのかを明確にしておくといいでしょう。また、金融や法律など専門性が高い分野や高いスキルを持っている人材に外注する場合は10万円以上に膨らむケースもあります。ある程度WEBマーケティングのノウハウがある場合に依頼するといいでしょう。

10~30万円

10万円以上であればコンテンツ制作はもちろん、SEO対策やキーワード選定、分析などの要素が追加されます。試しにWEBマーケティング代行を依頼する場合におすすめの料金相場です。コンテンツを運用するためのプラットフォームの設定や戦略立案まで対応していることが多いので、WEBマーケティングの知識が少ない企業に向いています。

また、コンテンツの運用代行やユーザーとのコミュニケーション、簡易的な分析結果を自社と共有できるので、WEBマーケティングの基本的な業務を任せられるでしょう。

30~50万円

多くの企業が選択する料金相場のサービスには、初期段階の戦略設計やアクセス解析などのコンサルティング業務が含まれており、サイト構築から運用開始後のサポートがあります。コンテンツマーケティングで成果を出すために必要な要素が組み込まれているので、WEBマーケティングを一通り任せたい企業におすすめです。

また、WEBマーケティングのノウハウがない企業でも外部パートナーから吸収できるため、契約終了後も自社で運用が可能になります。これからコンテンツマーケティングを本格的に始めたい企業に向いています。

50万円以上

50万円以上の料金相場の場合は、各種のコンテンツ制作や運用からマーケティング戦略、コンサルティングまで全体的に代行が可能になります。こだわりが強ければ強いほど費用も高くなり、なかには月額300万円で代行を依頼する企業も少なくはありません。

部分的に任せるというよりも、すべて代行で任せることになるため、社内では最終的なチェックを行うだけの流れになります。本格的にプロの力を借りながら、成果獲得までの期間を短縮したい企業に向いています。

初期費用の料金相場

5万円以下ツール導入
10~30万円戦略立案
50~150万円サイト構築

初期費用は、運用するコンテンツのコンセプトや方向性によってWEBマーケティングに必要なツールや戦略を立てる際に必要な費用です。一般的には10~30万円を選ぶ企業が多い傾向にあります。何もない状態から立ち上げると、コンテンツの種類によってベースとなる戦略立案やサイト構築が必要になる場合もあります。

初期費用以外にも月額固定費用もかかることを想定した予算を確保しておくといいでしょう。特にサイト構築ではデザインや機能によっては高額になるため、複数の代行業者から見積りを取ってから検討することがおすすめです。

WEBマーケティング代行で依頼できること

実際にWEBマーケティングを代行で依頼したときにできることは、おもに以下のとおりです。

  • 戦略立案
  • サイト構築
  • 運用設計
  • コンテンツ制作
  • 効果測定
  • 戦略的コンサルティング
  • SNS運用代行

それぞれ具体的に説明します。

戦略立案

戦略立案はコンテンツマーケティングにおいて、初期段階で目標に対するロードマップを具体的に立てるマーケティング手法の1つです。成果につなげるためターゲット像やユーザーのニーズ、潜在顧客の調査や分析が必要になります。

SEO対策が必要なコンテンツに対してはキーワード選定や競合調査も含まれます。戦略立案の料金相場は10〜30万円が一般的です。自社でも戦略立案は可能ですが、ノウハウが不足している場合は時間がかかる可能性があります。最初の戦略立案はかなり重要な工程なので、プロのマーケティング会社に依頼することがおすすめです。

サイト構築

サイト構築は自社のホームページやコンテンツを立ち上げる際に必要な工程で、料金相場は50〜150万円が一般的です。SEO対策が施された設定やWordPressなどのCMS構築も代表的な作業内容でしょう。

自社では記事や動画などのコンテンツ制作を行うだけの状態に持っていく必要があるので、具体的なサイトのデザインや機能の要望に応じて費用が変わります。なかには10〜30万円ほどで対応している代行業者もありますが、本格的に競合との差別化や戦略的なサイトにする場合は高額になる傾向があります。

運用設計

運用設計はコンテンツの運用をスムーズに行うための工程やルールを定義するマーケティング手法で、料金相場は10〜50万円ほどになります。コンテンツの運用経験がない場合に依頼することがおすすめです。

運用設計ではガイドラインやマニュアル、ロードマップなどの作成からPDCAを回すために必要なプロセスを明確にする業務があります。しかし、開発と運用の中間にあることから曖昧になりがちな工程でもあるため、マーケティングのノウハウが不足している場合は今後のコンテンツ運用も兼ねて依頼するといいでしょう。

コンテンツ制作

コンテンツ制作は社内でも行うことは可能な業務ですが、リソースが不足している場合は外部に依頼する企業も多い傾向があります。希望するコンテンツの内容によってSEO対策が必要になったり、こだわりのある内容にする場合はコンテンツマーケティングに特化した代行業者に依頼するといいでしょう。

また、コンテンツ制作の料金相場は種類によって変わりますが、動画の場合は1本あたり5千円〜3万円が一般的です。さらに、戦略的なコンサルティングや企画から依頼する場合は30〜50万円程度は必要になります。具体的な目標設定や自社で行う業務の範囲を定めてから外注することがおすすめです。

効果測定

効果測定は実際にコンテンツの運用開始後に行う業務の1つで、ユーザーのアクセス数や流入元などを分析します。効果測定の料金相場は10〜100万円と幅広い特徴があります。コンテンツの分析といっても上限がないため、どこまでも突き詰められることから何のために必要な分析なのかを明確にしてから依頼するといいでしょう。

また、無料で利用できる分析ツールもあるので、ノウハウがあれば自社でも活用は可能ですが、使い方がわからない場合は期間限定で外部のパートナーから学びながらノウハウを積み上げる方法もあります。

戦略コンサルティング

戦略的にコンテンツ運用を進めるためのコンサルティングの料金相場は20〜50万円になります。コンサルティングの内容に基づいたコンテンツ制作も含めると月額70万円ほど必要になることを想定しておきましょう。

コンテンツマーケティングにおいて短期間では成果が伸びにくい特性があるため、改善策や解析、評価を行いながら長期的な運用を行います。しかし、社内にSEO対策やマーケティング手法に知見のある人材が不足している場合は、戦略コンサルティングのノウハウを外部パートナーから取り入れることがおすすめです。

SNS運用代行

最近ではTwitterやInstaglamなどのSNSを活用したコンテンツマーケティングが増加していることから、多くの企業もSNS運用代行の依頼を行っています。SNS運用ではアカウントの開設から投稿内容、ユーザーとのコミュニケーションなどの代行が可能です。

料金相場は20〜50万円ほどで依頼ができるので、ホームページなどのサイト構築よりも比較的安価になります。たとえば、依頼するときは部分的に社内で内容を決めて、定期的な投稿だけの代行に対応している業者も多いようです。また、SNS広告で自社について宣伝も可能なので、2〜3万円程度で宣伝効果が期待できます。

WEBマーケティング代行を選ぶときのポイント

WEBマーケティング代行といっても多数の代行業者が存在するので、同時に料金相場も気になる企業も多いでしょう。WEBマーケティング代行を選ぶときのポイントは以下のとおりです。

  • 代行費用の違いを理解する
  • 複数の業者から見積りを取る
  • 極端な低価格に注意する

それぞれ説明していきます。

代行費用の違いを理解する

WEBマーケティング代行でよく外注費用の違いが見受けられる理由は、依頼する内容によって変わるためです。マーケティングといっても、コンテンツ制作や効果測定、戦略立案など多岐に渡る業務があるため、依頼する企業の方針で追加したい代行業務があれば高額になります。

また、WEBマーケティング代行業者といっても得意分野や強みはそれぞれなので、動画制作ができても記事制作やサイト構築ができないケースも少なくはありません。たとえば、SNS運用代行であれば、SNSマーケティングに特化した業者を選び、予算内で可能な施策を提案してもらう方法もあります。

複数の業者から見積りを取る

WEBマーケティングの業者は数多くあるため、その中から1つ選ぶとなると迷う可能性があります。まずは気になる複数の業者から見積りを取ってから検討することがおすすめです。

料金相場を下回る業者も存在しますが、効果測定やコンサルティングを任せられないケースもあるので注意が必要です。しかし、業者によっては料金体系や施策内容が異なるため、自社の要望と近いことができるかどうかも大切です。過去の実績も重要ですが、担当者との相性も判断基準になります。

極端な低価格に注意する

数あるWEBマーケティング業者のなかには、極端な低価格で代行を受注しているところもありますが、後から必要な施策を追加しなければならないケースが多いようです。必要最低限の代行は可能であっても、マーケティングにおいて必要な工程が含まれていない場合があるため、安いからといって安易に依頼するのはおすすめしません。

特にWEBマーケティングのノウハウが不足している企業の場合は、ノウハウの積み上げが難しくなるでしょう。安い料金プランの内容は担当者から詳細をしっかり聞く必要があります。マーケティングの知識がある企業が依頼する場合であれば向いています。間違った選び方をすると依頼する側の負担が増えてしまうので、平均的な料金相場より低いプランには気をつけましょう。

WEBマーケティング代行にかかる費用の内容を理解しよう!

本記事ではWEBマーケティング代行に必要な費用と料金相場について紹介しました。これから自社でコンテンツ運用を始めたい場合は、具体的にどういう目的で運用するのかを明確にすることが大切です。

代行業者の施策内容によっては必要な費用も異なるため、複数の業者から見積りを取ってから検討するといいでしょう。また、ノウハウがない企業は予算に余裕があれば、マーケティングの工程をすべて任せるという方法もあるので、自社に合った代行業者を見つけましょう。