今や世界中にユーザーを持つ動画プラットフォームYouTubeを活用したコンテンツマーケティングが注目されています。これからYouTubeを通じてビジネスを始めたいと考えている企業も多いなかで、以下のような疑問もあります。
「YouTubeを活用した動画コンテンツマーケティングにメリットはあるの?」
「動画コンテンツマーケティングで成功するためには何をすればいい?」
YouTubeで動画コンテンツマーケティングを始めようと思っていても踏み出せていない企業も多いようです。そこで本記事では、YouTube動画コンテンツマーケティングのメリット・デメリットについて解説します。また、最後まで読んで頂くことでYouTubeに対する理解が深まるでしょう。
YouTube動画コンテンツマーケティングのメリット6つ
YouTubeを活用した動画コンテンツマーケティングを行うメリットは以下のとおりです。
- ユーザーのブランドイメージを形成できる
- テレビCMよりも低コストで宣伝できる
- 一度に多くの情報を伝えられる
- 拡散力がある
- SEOで上位表示を狙える
- 無料の便利な分析ツールがある
それぞれ順番に紹介します。
ユーザーの中でブランドイメージを形成できる
よく耳にする「ブランディング」は企業や自身のブランド価値を引き上げるために、YouTubeやオウンドメディアなどで魅力を発信することで認知してもらう活動です。YouTube動画コンテンツマーケティングにおいては、オリジナル性のある動画投稿やストーリー性を重視した動画広告を出すことが主流です。YouTubeのあらゆる機能を上手く活用することで認知度を高められます。
たとえば、「○○といえば、あの企業の商品」というようにユーザーの中でブランドイメージが定着していれば、商品名を検索して購買につなげられる可能性があります。よく見る広告や話題のコンテンツを何度も見ることで無意識に覚えるので、商品に対するイメージを形成することが可能です。しかし、一方的にアピールするだけでは飽きられてしまうこともあるため、コンテンツを見たユーザーにとって有益な情報を発信することが重要です。
テレビCMよりも低コストで宣伝できる
かつてはテレビCMが主流でしたが、1分未満の放映料だけで100万円近くかかることが当たり前でした。しかし、近年のYouTube動画広告の登場により、ピンポイントで定めたターゲット層に向けて広告を流せるようになったことから低価格の宣伝を実現しています。
従来のテレビやラジオ、雑誌などによる訴求に必要な費用が高い傾向にあります。YouTube動画広告であれば、予算に合わせて複数の掲載方法から選択が可能です。
一度に多くの情報を伝えられる
動画から得られる情報量は文章や静止画よりも多く伝えられるため、複雑な内容であっても短時間で理解しやすい傾向があります。動かないものを見るよりも、動画のように動きのあるものに興味を持つ方も多いでしょう。人間の本能で動くものに集中する習性があるので、YouTubeで流れている動画の内容に関係なく見てしまうでしょう。
動画の中で人や風景がノンストップで動くため、ユーザーに集中して視聴してもらうことが可能です。また、ユーザーの感情に訴えるような内容であれば、映画を見た後のように定着し続けられます。感情が動いた経験は多くの場合、忘れないのでいつまでも記憶に残り続けます。
拡散力がある
YouTubeでコンテンツ運用するメリットは、他の媒体への拡散力が高い点です。動画コンテンツはSNSとの相性が非常に良く、YouTubeにも共有機能があるため、アカウントのユーザーであれば誰でも簡単にシェアができます。SNSと連携することで、企業のオウンドメディアだけでは届けられないコンテンツをシェアされるため、多くのユーザーにも視聴される可能性が高くなります。
面白い動画があれば他の誰かにも見てもらいたいという共感を求める感情が働くため、高い拡散力が期待できるでしょう。最近ではYouTubeを見るのが当たり前の生活を送るユーザーが増加したことで、親和性が高く、拡散することも日常的な現象となっています。YouTubeの強みはユーザーによる拡散が期待できるため、コンテンツマーケティングにおいても重要な要素の1つです。
検索エンジンで上位表示を狙える
Googleの検索エンジンにおいて、運用するコンテンツを検索結果の上位に引き上げることで、多くのユーザーの流入が期待できます。YouTubeも同様にキーワード検索で上位にある動画が多く見られる傾向があるため、検索エンジンに最適なコンテンツ運用が必要です。近年のマーケティングでは、動画以外にもブログやホームページのコンテンツの質を重視しています。上位表示されているコンテンツであっても、内容が薄い可能性もあります。
ユーザーが本当に求めている情報を網羅したようなコンテンツと体験談などのオリジナル性が含まれたコンテンツが評価されるようです。また、動画コンテンツにおける検索エンジンの最適化を意味するVSEOが注目されています。簡単にいうと、タイトルやタグ・説明文などで評価されるため、上位表示を狙いやすい動画版の検索エンジンです。導入している企業がまだまだ少ないので早いうちに対策しておくといいでしょう。
無料の便利な分析ツールがある
YouTubeには「YouTubeアナリティクス」や「YouTube Studio」という無料の分析ツールがあります。YouTubeに投稿している動画の視聴回数や登録者数、広告からの推定収益額、ユーザーの視聴率などを細かく分析したデータを確認することが可能です。
テレビCMでは関係者でない限り、視聴者の動向を分析することが不可能ですが、YouTubeであれば分析ツールを活用することでユーザーの動きを把握できます。広告のクリック数や流入元などの指標からユーザーのニーズを探ることができるので、コンテンツの改善にも役立ちます。
YouTube動画コンテンツマーケティングのデメリット2つ
高い拡散力を持つYouTubeですが、多くのユーザーの認知度を高めるにあたって、デメリットも知る必要があります。YouTube動画コンテンツマーケティングにおけるデメリットは以下の2つです。
- 効果が出るまで時間が必要
- 企画から運用までに時間がかかる
一つずつ紹介します。
効果が出るまで時間が必要
YouTubeはブログと同じように上位表示やアクセス数の効果が出るまでに時間が必要です。コンテンツマーケティングではコンテンツを長期的に積み上げることで効果を発揮するストック型の資産なので、即効性が薄い反面、徐々に伸びていく特性があります。すぐに成果が出ないからと途中で諦めてしまう企業も多いため、コンテンツマーケティングのデメリットを理解することが大切です。
何も考えずに始めてしまうとターゲット像やニーズを明確にしていないため、失敗する可能性が高くなります。YouTubeで確実に成果を出したいなら、半年以上を見越した予算計画や運用体制を整える必要があります。まずはコンテンツマーケティングを知ることから始めましょう。
企画から運用までに時間がかかる
社内でコンテンツの企画から運用まで行う場合は動画コンテンツマーケティングの知識や構成を考えながら、計画的に撮影や制作に時間をかけなければなりません。
ノウハウが不足している場合はクオリティが低い動画や画質が良くないといった問題が発生する可能性が高いので、ブランドイメージに影響を与えることもあります。動画制作の経験者が不足している企業は外部のプロに依頼することがおすすめです。
YouTube動画コンテンツマーケティングで成功させるポイント7つ
YouTube動画コンテンツマーケティングで成功させるポイントは以下の8つです。
- 目的を明確にする
- YouTubeチャンネルを開設する
- 外部メディアと連携する
- 高い頻度で投稿する
- 定期的に分析・改善する
- インフルエンサーを起用する
- 外部のプロに任せる
順番に紹介していきます。
目的を明確にする
YouTubeに投稿する動画を制作する前にコンテンツ運用の目的を明確にする必要があります。どのようなコンテンツを配信するのかなどを決めておくと、途中でターゲット層に合わない内容になることは少ないでしょう。ユーザーにどのようなアクションを起こして欲しいのかによって、導線設計も変わってきます。
たとえば、初めて自社商品を知るユーザーに対してチャンネル登録を促すのか、それとも購買までもっていきたいのかではコンテンツの内容も異なります。YouTubeのユーザーは世界中に不特定多数いるので、その中から自社のコンテンツを見てほしい人を明確にすることも重要です。まずは何のため、誰のためにコンテンツを運用するのかをはっきり決めておきましょう。
YouTubeチャンネルを開設する
YouTubeでコンテンツ運用するためには最初にアカウント作りから始めます。企業が運用するYouTubeチャンネルはホームページのようなものです。YouTubeで自社の商品宣伝やブランディングも一緒にできるメリットがあります。
ユーザーも楽しんで視聴できるコンテンツを配信することでファンを増やす手段として活用できます。また、YouTubeアカウントの概要欄にSNSやPRしたいサイトのリンクを貼り付けておくと、ユーザーが他のページで検索する手間を省けるなど滞在時間を長くする工夫も必要です。
外部メディアと連携する
YouTubeのメリットは他のメディアと連携できることで高い拡散力を狙えます。ユーザーが自分のSNSアカウントを使って動画を拡散する可能性もあることを想定して、シェアを促す内容を配信する方法もあります。
また、YouTube動画広告を活用する場合はあらかじめ購買につながるページのリンクを埋め込んでおくと、ユーザーにアクションを促すことが可能です。外部メディアを活用することも認知度を高める手段として効果的です。
高い頻度で投稿する
YouTubeチャンネルを開設したからといって自動的に登録者数や動画の再生回数が増えるわけではありません。最初のうちはコンテンツの投稿頻度を高くすることがおすすめです。たとえば、月に数回の投稿だけではユーザーのアクセス数や動向の分析に必要なデータが取れないので、早期離脱を防止するためにもコンテンツを充実させておくことが重要です。
はりきってクオリティが高い動画制作に臨んでいても投稿頻度が少ない状態では成果が出るまで延びてしまいます。初期段階ではクオリティよりも1日1本の投稿を継続することでユーザーの興味を引く可能性が高くなるので、PV数も伸ばせます。ユーザーに飽きられないようにこまめな投稿を行うようにしましょう。
定期的に分析・改善する
コンテンツマーケティングにおいて、最終的な成果獲得数を向上させるためには定期的な分析と改善が必要です。長期間の運用していても思うように売上につながらない場合は改善すべき問題が隠れているため、定点観測は欠かせません。
YouTubeに投稿している動画の内容は良くても、ユーザーが販売サイトの入力フォームが使いにくいと面倒に感じて購入を辞めてしまう可能性もあります。また、動画の内容が薄かったり、欲しい情報がないコンテンツも飽きられてしまいます。ユーザーの動向を分析しながら改善を繰り返すことでより良いコンテンツができるでしょう。
インフルエンサーを起用する
登録者数やフォロワーが多いインフルエンサーが企業案件で商品をPRしている動画を見たことがあるでしょう。YouTubeは社会的な影響力のあるコンテンツの1つなので、人気YouTuberに自社商品を紹介してもらう方法もあります。
インフルエンサーを起用することで多くのユーザーに効果的なアプローチが可能になります。企業側は商品紹介の依頼を行い、YouTuberによる動画配信の流れが一般的です。インフルエンサーに協力してもらうことで自社について知ってもらえるきっかけになります。
外部のプロに任せる
YouTube動画コンテンツで成果を出すには、コンテンツマーケティングの知識が欠かせません。しかし、ノウハウが足りていない企業がいきなりYouTubeを始めたとしても思うように売上につながらないなどの悩みを抱える可能性があります。
迷わずに外部の動画制作会社に依頼することも手段の1つです。YouTube動画コンテンツマーケティングの実績が豊富な会社であれば、安心して任せられるでしょう。
YouTube動画コンテンツマーケティングは誰でも簡単に始められる
本記事ではYouTube動画コンテンツマーケティングのメリットとデメリットについて紹介しました。動画コンテンツマーケティングの特性を理解したうえでYouTubeの運営を行うことがポイントです。
また、コンテンツマーケティングのノウハウがない企業でも外部のプロやインフルエンサーに依頼するといつでも始められるメリットがあります。この機会にYouTubeを活用しながら成果獲得を目指してみましょう。